わかりやすい手順書の作り方を6ステップで解説|コツと時短ツールも紹介

わかりやすい手順書の作りかた 6ステップで解説

このような課題を抱える実務担当者や個人事業主の方に向けて、わかりやすく実用的な「手順書の作り方」を6つのステップで解説します。マニュアルとの違い、作成のコツ、活用されるためのポイントまで、実務者の視点でまとめました。後半では、手順書作成を効率化できるツールについても紹介します。

そもそも「手順書」とは?目的と役割を再確認

たとえば、PC操作に不慣れな上司に「ZoomでWeb会議のURLを発行して、相手に送る方法」を教える場面を想像してみてください。

口頭で「このボタンを押して、URLをコピーして……」と説明しても、翌日には手順の一部を忘れてしまうことがあります。しかし、実際の画面のスクリーンショット付きで「①ここをクリック」「②URLをコピー」と順番にまとめた文書があれば、誰でも迷わず進めやすくなります。

つまり、「この通りにやれば、誰でも同じようにできるよ」と作業の順番をわかりやすくまとめたもの。それが手順書です。

「マニュアル」と「手順書」の決定的な違い

「手順書」と「マニュアル」は混同されがちですが、適応する範囲が違います。

マニュアルは、業務全体のルールや進め方をまとめた、より広い文書です。先ほどのWeb会議を例にするなら、「お客様を招待する際は、必ず『待機室』を有効にする」「カメラの背景は会社指定の画像を使用する」といった、組織として守るべき方針やマナーが書かれているのがマニュアルです。

一方、手順書は、その中の具体的な操作に絞った文書です。「Zoomの画面でどこをクリックして待機室を有効にするか」や「指定の背景画像をどうやって設定するか」といった操作手順を、順番にまとめたものが手順書になります。

  マニュアル 手順書
役割 業務全体のルールや進め方を示す 特定の作業の進め方を示す
内容 方針、ルール、考え方、全体の流れ 操作手順、確認事項、注意点
Web会議マニュアル Zoomの待機室設定・背景設定手順

つまり、マニュアルという大きな枠の中に、手順書が具体的な部品として入っているイメージです。

なお、マニュアルと手順書の違いについては、手順書とマニュアルの違いで詳しく解説しています。

では、実際に手順書を作ると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

手順書を作成することで得られる4つのメリット

「手順書を作るのは面倒」と感じるかもしれません。ですが、一度作っておけば、教育の手間や操作ミスによるやり直しを減らし、本来の業務に集中しやすくなります。

1.「抜け漏れ」を防ぎ、業務の品質を一定に保てる

人間の記憶は、どうしても時間が経つと曖昧になるものです。手順書があれば、数ヶ月に一度しか発生しないような作業でも、常に同じ品質を保つことができます。

「うっかり手順を飛ばしてしまった」「確認漏れでやり直しになった」という無駄な時間コストを抑制し、安定した成果を出せるようになります。

2.教育・引き継ぎの時間を削減できる

新しいスタッフが入社した際や、外部アシスタントに業務を委託する際、毎回ゼロから口頭で説明するのは大きな手間です。

画像付きの分かりやすい手順書があれば、基本的な操作は相手が自習形式で進められるようになります。教える側は、より高度なアドバイスやイレギュラーな事態へのフォローに専念でき、チーム全体の教育コストを削減できます。

3.属人化を防ぎ、本来の業務に集中できる

「この作業は〇〇さんに聞かなければわからない」という状態は、組織にとっても、その担当者自身にとってもリスクとなります。

ノウハウを手順書として可視化し、誰でも実行できるようにしておくことで、自分自身は本来取り組むべき「企画立案」や「売上を作る仕事」に専念できます。

属人化を防げれば、休暇中の問い合わせも減り、安心して長期休暇を取りやすくなります。

4.顧客満足度を高め、競合との差別化が図れる

手順書は社内の効率化だけでなく、社外(クライアントや顧客)への価値提供にも直結します。特に個人事業主や専門職の方にとって、丁寧な手順書は強力な武器になります。

  • 士業・コンサルタント:クライアントへ会計ソフトの使い方や、各種オンライン申請の手順を画像付きで案内する
  • Web制作・デザイン:納品時に更新方法や印刷設定が書かれたわかりやすい手順書を渡す
  • システム・アプリ開発:実際の使い方をまとめたマニュアルの提供や、問い合わせに手順書で的確に返答する

わかりやすい手順書を提供することで、「この人のサービスは親切で迷わない」という絶対的な信頼に繋がります。さらに顧客の社内で手順書が共有されるため、顧客との関係維持、競合との強力な差別化になります。

わかりやすい「手順書」の作り方・6つのステップ

手順書は、思いついた順に書き始めるより、流れに沿って作ったほうが抜け漏れを防ぎやすくなります。実務で使える基本的な流れを6つのステップで解説します。

1. 目的と対象者を明確にする

作成を始める前に、まず「何のために(目的)」「誰が読むのか(対象者)」をはっきりさせましょう。

新入社員向けならログイン方法から丁寧に解説し、習熟度の高い担当者向けなら「間違いやすい注意点」に重点を置くといった工夫が必要です。

最初にこの軸を決めるだけで内容のブレがなくなります。

2. 実際に操作しながら、手順を洗い出す

対象者と目的が決まったら、初心者のつもりで実際に作業してみましょう。慣れている作業ほど説明を省きがちですが、読み手にとってはそこがつまずきやすいポイントです。

この段階では文章を整えなくて構いません。「クリックする」「項目を選ぶ」など、動作を一つずつ洗い出すことが大切です。

3. 作業を見出しで区切り、全体の構成を決める

洗い出した手順を、意味のある単位の見出しで区切り、構成を整理します。

先ほどのWeb会議を例にすると、

  1. 事前準備
  2. Zoomの設定
  3. URLの送信

大きな流れを先に示すことで、読み手は現在地を把握しながら、安心して読み進めることができます。

4. 本文を書く(わかりやすさのコツ)

構成が決まったら、実際の操作が伝わる書き方で本文を書きます。

1ステップ、1操作を意識する
「アプリを開き、プロフィール画像をクリックして設定を開きます」のように1文に複数の操作を詰め込むよりも、「アプリを開く」、「プロフィール画像をクリックする」「設定をクリックする」と分けたほうがわかりやすくなります。

「何を」を「どうするか」を具体的に書く
たとえば「プロフィール画像をクリック」ではなく、「画面右上のプロフィール画像をクリックする」と書くと迷いにくくなります。

曖昧な表現を避ける
「必要に応じて」のような表現は、読み手が判断に迷いやすくなります。

×「必要に応じて確認する」
◎「添付ファイルがある場合は容量を確認する」

画像を活用する
スクリーンショットや注釈があると、文章だけよりも直感的に理解しやすくなります。

5. 第三者に試してもらう

完成した手順書は、その作業に詳しくない人に一度試してもらうのが理想的です。

作成者自身では気づけなかった「説明の飛躍」や「言葉の足りない部分」が浮き彫りになり、手順書の精度をさらに高めることができます。

6. 更新しやすいようにする

手順書は、内容が最新であって初めて価値を持ちます。

スクリーンショットの差し替えやレイアウト調整に手間がかかりすぎると、更新そのものが後回しになりがちです。最初から「あとで直しやすい形」で作っておくことも、運用を続けるうえでの重要なポイントです。

手順書を「資産」に変える3つの秘訣

手順書は作って終わりではありません。活用され続けてこそ価値があります。ここでは手順書を「一時の資料」で終わらせず「価値ある資産」に変えるための3つの秘訣をお伝えします。

1.手順書も鮮度が大事

手順書で最も大切なのは、内容が今の操作と合っていることです。画面が変わったのに放置されている手順書は、すぐに使われなくなります。

秘訣1. 更新しやすい形で作る
更新の手間が大きいと、手順書はすぐに古くなります。修正しやすい形式で保存し、定期的に見直しましょう。情報が古いときは知らせてもらえるようにしておくと、鮮度を保ちやすくなります。

2.探すストレスをゼロに

どれだけ良い手順書でも、必要なときにすぐ見つけられなければ使われません。手順書を資産として定着させるには、「アクセスしやすさ」と「検索しやすさ」が重要です。

秘訣2. 迷わず探せる状態にする
まずは「どこに手順書があるのか」をチーム内で統一しましょう。PDFにして専用フォルダにまとめても、HTMLで社内ポータルや業務システムの中に直接配置しても構いません。大切なのは、誰でも迷わずたどり着けることです。

さらに、検索しやすさも重要です。手順書が増えるほど、ファイル名だけでは探しにくくなります。見出しや本文には、実際に現場の人が検索しそうな言葉を入れておくと見つけやすくなります。

3.周知して活用を習慣化

場所と検索性が整ったら、最後は「そこに手順書があること」をチームの共通認識にしましょう。せっかくの資産も、存在を知られなければ活用されません。

秘訣3. 作成したらすぐに共有する
新規作成や更新のたびに、「〇〇の手順書を作成/更新しました」とチャットや会議で共有しましょう。その一言が鮮度を保つきっかけになります。

また、同僚や上司から質問を受けた際、「その手順はこの手順書にありますよ」と案内すると、手順書を見る習慣が少しずつ定着していきます。

手順書を効率よく作るためのツール選び

PC操作の手順書は、スクリーンショットの撮影、画像の貼り付け、注釈の追加、説明文の作成など、地味に手間がかかります。だからこそ、無理なく作成・更新できるツール選びが重要です。

既存ツール(Word・Excel・PowerPoint)で作るメリットと限界

WordやExcel、PowerPointは、多くの職場で既に導入されているため、追加コストなしで始められるのが強みです。しかし、画面操作が中心の手順書を作成する場合、画像サイズの調整や、レイアウトの調整を手動で行う必要があります。特に、業務フローが変わった際の「一部差し替え」作業には膨大な手間がかかりやすく、結果として更新が滞ってしまう(鮮度が落ちる)原因にもなりかねません。

画面操作を自動記録する「専用ツール」

こうした「手作業の負担」を減らしたい場合は、手順書作成に特化した専用ツールが有効です。アプリを起動していつも通りPCを操作するだけで、「スクリーンショットの自動撮影」「クリック箇所の強調」「ステップ名の入力」を自動化できます。手作業よりも短時間で作成・更新しやすくなるため、運用も続けやすくなります。

手順書作成を効率化する「Folge(フォルゲ)」

マニュアル・手順書作成ツール

画像のコピー&ペーストや加工の手間を減らし、誰でも高品質な手順書を短時間で作成できるツール。それが、デスクトップアプリのFolge(フォルゲ)です。

ここでは、Folgeならではの主な特徴3つを紹介します。

操作の「自動記録」で、作成時間を大幅に短縮

Folgeを起動して普段通りにPCを操作するだけで、クリックした瞬間のスクリーンショットを自動で取得します。さらに、「どこをクリックしたか」を示すポインターやマーク、クリック箇所の文字をもとに見出しづけをしやすいのも特徴です。

「画像を撮って、Excelに貼り付け、図形を描き込む」という一連の手作業が不要になるため、作業時間を大幅に短縮できます。

ステップ単位の編集で「鮮度」を守る

「システムの画面が一部変わった」「手順を一つ追加したい」という場合も、Folgeなら該当するステップだけをピンポイントで差し替えたり、かんたんに順番を入れ替えたりすることが可能です。

WordやExcelのように、画像を差し替えるたびに全体のレイアウトが崩れて調整し直す、といったストレスがありません。このメンテナンスのしやすさが、手順書の「鮮度」を保ちやすくします。

用途に合わせた「多彩な出力形式」

作成した手順書は、用途に合わせてボタン一つでさまざまな形式に書き出しが可能です。

  • PDF・HTML: 共有サーバーでの保管や配布、あるいは社内ポータルに組み込んでブラウザで閲覧するのに最適です。
  • Markdown: GitHubやNotion、各種Wikiツールなど、テキストベースでドキュメントを管理・公開している環境にそのまま活用できます。
  • JSON: 構造化されたデータとして出力できるため、自社開発のシステムや外部アプリとの連携、自動流し込みなど、より高度な活用も可能です。

料金は個人事業主向けのパーソナルライセンスが14,800円(税込)、法人向けのビジネスライセンスが24,800円(税込)の買い切り型で、継続的な月額費用は発生しません

個人情報やクレジットカード等の登録は一切不要で、公式サイトよりダウンロードしてすぐに機能を試せる無料版があります。

「手順書を画像付きでわかりやすく作りたい」という方は、ぜひFolgeの公式サイトにて詳細をご確認いただき、そのスピード感と快適さを体感してみてください。

手順書作成についての「よくある質問(FAQ)」

Q. 手順書とマニュアルの違いは何ですか?

A. マニュアルは業務全体のルールや進め方をまとめた包括的な文書です。手順書は、その中の個別の作業について具体的な操作手順をまとめた文書です。手順書はマニュアルの一部、と考えるとわかりやすいです。

Q. 手順書の作成にはどれくらい時間がかかりますか?

A. 作業の複雑さや画像の量、使うツールによって大きく変わります。Word等で一から作る場合は数時間になることもありますが、専用ツールを使えば操作時間+編集時間だけで済むため、大幅に短縮できる場合があります。

Q. 手順書はどれくらいの頻度で更新すればよいですか?

A. 業務フローやシステム画面が変わったタイミングで見直すのが基本です。更新日や版番号を残しておくと、どこまで見直されているかがわかりやすくなります。

Q. WordやExcelでも手順書は作れますか?

A. 作れます。文章中心ならWord、表やチェックリスト型ならExcelでも十分対応できます。ただし、画面操作の手順書では画像の貼り付けや更新に手間がかかりやすいため、用途によっては専用ツールのほうが作りやすい場合もあります。

まとめ:手順書をチームの「最強の資産」に育てよう

手順書は、単なる「作業メモ」ではありません。適切に作成し運用することで、「やり方を聞く・教える」といった繰り返しの時間を削減し、チーム全体の生産性を高めてくれる「価値ある資産」になります。

  1. 手順書の「鮮度」を保ち、信頼される情報源にする
  2. 場所と検索性を整え、「探すストレス」をゼロにする
  3. 積極的に周知し、「活用する文化」を作る

これらを意識し、さらに専用ツールも活用すれば、手順書づくりは「手間のかかる作業」から、「チームの生産性を高める取り組み」へと変わります。

「何から手をつければいいかわからない」と感じたら、今回ご紹介した6つのステップを意識しながら、まずは身近な業務から手順書を作ってみてはいかがでしょうか。

マニュアル・手順書作成ツール
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